イタリア・ピエモンテ州にあるワイナリー《 Ca'Richeta/カ・リケッタ》で生産されるVino da Messaは、ローマ法王庁アルバ教区の監督および認可のもとに造られるローマ法王庁御用達のミサ用ワインです。献上されるワインは防腐剤や香料など人工的なものを一切添加してはならず、自然に発酵させる必要があるなど、厳格な教会法の規定に従って造られます。製造本数も限定されていますが、ワイナリーの現当主エンリコ・オルランドから日本の皆様にも味わっていただきたいということで、このたびその一部を提供していただけることになりました。この機会に希少な「聖なるワイン」をぜひお楽しみください。
世界遺産指定のブドウ畑から
ワイナリーCa'Richetaのあるピエモンテ州はイタリア北西部に位置します。バローロ、 バルバレスコ、アスティ、ランゲなどの上質なワインの生産地は「ピエモンテのブドウ畑の景観:ランゲ=ロエロとモンフェッラート」として世界遺産に登録されています。ピエモンテ州は格付けトップのD.O.C.G.ワインを18銘柄、D.O.C.ワインを41銘柄も生産しています。これはイタリア全20州のなかで最も多い数で、生産するワインの実に85%以上がD.O.C.G.とD.O.G.ワインです。 今回お届けするVino da Messaは、このピエモンテ州のカスティリオーネ・ティネッラ村にある200年の伝統を誇るワイナリー《 Ca'Richeta 》で造られています。
甘口のワインを作る際にはアパッシメントという、ブドウを乾燥させて果実のエキスを凝縮するという特殊な醸造法を使うことがあります。このことによって普通のワインでは味わえない濃密にして個性的な風味が産まれます。 ただしブドウを乾燥させると、その量はおよそ3分の1程度まで減ってしまうので、普通のワインに比べて大量のブドウを使うことになります。そのために高級ワインに使われることの多い醸造法でもあります。 Vino da Messaもこのアパッシメントを行いますが、一般的には陰干しするのが普通ですが、Vino da Messaは房のまま樹に残して自然乾燥させています。エンリコはアパッシメントを自然に行うべきという考えを持っているので、温風を当てたり、わざと温めて乾燥を促すことは絶対にしません。じっくりと乾燥させることで、アロマや糖度がしっかり凝縮していくのです。濾過や清澄も一切行わず、自然酵母だけを使用しています。そしてオーク樽で24~48ヶ月かけて熟成を行います。これらの徹底した拘りによって、自然の恵みが凝縮された、まさに“精霊のワイン”が産まれます。
料理とのペアリングを楽しむ
Vino da Messaのような甘口ワインは食欲を増進する働きがあると言われ、食前酒として楽しむのもおすすめです。チーズやナッツなど簡単なおつまみも甘口ワインがあればさらにおいしく楽しめます。 また、食事に甘いのはちょっと、と思うかもしれませんが、甘口白ワインは意外と料理に合わせやすく食中酒としてもおすすめです。特にチーズやスパイスの効いた料理と相性がよく、普段ワインを合わせないタイ料理やインド料理、中国料理にもマッチします。 そして甘口白ワインは食後酒としていただくデザートワインには最適。ケーキ、チョコレート、フルーツタルトなど甘いデザートと合わせることで種類の違う甘さをよりしっかり引き立てます。